2008年11月11日火曜日

生産工学と研究: 論文生産工程を改善する

最近気が付いたのは、研究者を論文を生産する工場と見立て、生産工学の手法で、論文を生産する工程を改善することができることです。

実験系の論文生産までの工程をすごく単純化して考えると、以下のようになります。
  1. 仮説をつくる
       
  2. 実験系構築
       
  3. 実験・解析
       
  4. 論文執筆
       
  5. 論文投稿・アクセプト


このような工程を経て、最後の論文のアクセプトまでいければ万々歳です。

論文のアクセプトまでいかないと、いつまでたっても、研究者としては、評価されません。工場でも、最終製品までつくらないと、儲けにつながりません。仕掛品を大量に作っても豊かになれないので要注意です。働いても働いても、最終製品をつくらないと、評価されません。研究でいう仕掛品とは、試していないアイデアとか、やりかけの実験系、論文になっていない実験データ等です。途中で止めてたままにしていると、働いた甲斐がなく、非常にもったいないです。

実験ばかりこなしても、仕掛品がたまるばかりで、最終製品にはたどりつきません。全体で見て流れをよくすることが大事です。

最終製品までいけるようにして、全体最適を目指すには、生産工程のボトルネックを発見して、そのつまっている点を改善するのが大事です。僕は論文執筆に、ボトルネックがあったので、そこを解消して、少しずつ全体の流れがよくなってきました。日本の教育を受けてきた人は、論文執筆にボトルネックがあることが多いので、そこに気をつけると論文生産までの流れがよくなるはずです。

生産工学を勉強したことも、論文生産プロセスを改善するのに役に立ったりします。僕は全体最適ができていなかったので、こういうことを、もっと若いときに知っていたらと悔やまれます。タイムマシンに乗って、昔の自分に教えてあげたいです。

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