MITの留学終了に伴い、Blogを移行します。
今後は、東京での生活を中心に記録していきます。
Bostonでの研究と生活についての記録
日本時間12月2日に、東京に帰ってきました。
ボストンからワシントンD.C.を経由し成田へ向かう便で帰国しました。そしてワシントンD.C.から成田まで13時間ぐらい飛行機に乗りましたが、そのとき体格の大きいアメリカ人に囲まれて、圧迫されて、エコノミー席が、プチエコノミー席になりました。合計で4時間ぐらい寝たかもしれません。それ以外の起きてるほとんどは仕事をしていました。しかしせっかく飛行機に乗ったので、何か映画を見ようということで、Fred Clausという映画を見ました。Kevin Spaceyの演技が嫌らしくて好きですね。
家にも無事に着いて、留学はようやくこれで終わりです。Blogは移行予定なので、しばしお待ち下さい。昨日は、友達とBostonの水族館、New England Aquarium へ行ってきました。 入場料は大学生で$17.95もしました。結構高かったですが、変わったものをたくさん見られたので、行った価値はありました。動画をたくさん撮りました。その中から、不思議な動きをしていると思ったものを、6つ厳選してアップしておきます。
Cuttlefish(イカ)です。誰かの発音入り。
Turtle(亀)です。これも誰かの発音入り。
Balloonfish(フグ)です。
Seahorse(タツノオトシゴ)です。
Ray(エイ)です。
最後は謎の魚です。
なぜこの動きをしているのかものすごく気になるところです。
僕はボストンにいたときは、英語を使う時間をできるだけ増やして、英語を勉強しました。英語を使う時間を増やすために、種々の方法で、日本語でのやりとりを減らしました。極端なぐらい日本語で話すのを避けていました。ただ日本は好きですし。日本を避けているわけではありません。
そうした理由は、アメリカに来たときに、全然英語が分からなくて、この英語力では死んでしまうし、不利益を被ると思ったからです。なので生き残るためには、急速に英語力を上げる必要がありました。その英語力を上げる目的を達成するために、行動に反映させました。
具体的に英語力を上げるために、以下のことをやりました。まず英語話者の人と積極的に関わるようにしていました。そのためにあまり日本人との集まりには参加しませんでした。その回数は、多くて月に1回ぐらいでした。そして日本語の情報源を減らしました。邦楽は聴くのを完全に止めました。さらに日本語のテレビ、ドラマ、映画、アニメ、本は見ないようにしました。全部それを英語に変えました。日本語のソフトウェアも減らして、英語にしました。
結果としては、そうすることで英語力も上がったと信じています。しかしこれだけ努力しても、アメリカ人や周りの留学生に比べると、英語はまだまだ本当に下手なままです。悲しいことに、僕は4ヶ月間アメリカに住んでいて、英語がうまくなった、英語がうまいとは、ただの一度も言われたことがありません。みんな正直ですね。英語は、アメリカに住んで英語漬けの環境にしたとしても、うまくなるには5, 6年はかかりそうです。
今日の朝、アメリカのクロネコヤマトを利用して、自分の荷物を、日本に向けて24.5 kg分発送しました。別送品という扱いで送りました。段ボール探しから始まって、荷物を梱包して、税関審査用に書類を埋める作業は、結構時間がかかりました。
まず宅急便を送るために箱が必要でしたが、自宅には、十分な箱がありませんでした。それで荷物が入りきる段ボールを近くのスーパーに行って、もらってきました。Amazon.comで買ったときについてきた箱では小さくて、その中に全ての荷物が入りきらなかったのです。
朝7時に起きて、段ボールを取りにいきました。昨日の夜にスーパーに行ったら、「段ボールは全部機械でCrushされたので、ないよといっていて、朝の7時なら千個はある」と言っていました。それで朝にスーパーに行くと、その時間帯は、品出しをしている関係で、大量の段ボールがありました。店員に、適当に、「Turkey(七面鳥)の段ボールがそこにあるよ」といわれたけど、血がついていたのでやめて、無難なScottの箱になりました。大きさは3辺合わせて140 cmぐらいでしょうか。
それからその段ボールを使って、一生懸命梱包していたら、あっというまに朝9時になり、クロネコヤマトの人(日本人)が自宅にまで受け取りに来てくれました。これは頼んでいた時間きっかりです。取りに来てもらえるのは、だいぶ楽ですね。僕より先に帰国した韓国人は、彼の友人に頼んで車を使って、配送センターまで運んだそうなので。
25kg制限のところを、24.5kgで通過しました。体重計を持ってきていて、ちゃんと測ってました。主要な内容物は、本です。28冊もあります。細かい服を、梱包材に使いました。他に少し面倒くさかったのが、実験用品です。
クロネコヤマトの人曰く、実験用品は例え安全なものだとしても、税関審査にひっかかりやすいとのことです。シリコンウエハーを送るといったら、会社に問い合わせていました。そして正直に熱収縮チューブと書いておいたら、括弧書きで、プラスチックのチューブになりました。こういうときは正しさよりも、無難な方を書くべきですね。
書類を埋めたり、税関を通過するときの説明を受けたので、30分程度かかりました。費用は、全額で$196でした。その場でクレジットカードで払いました。カード社会は便利です。
昨日と今日は梱包と発送で、大量の気力を使ってしまいました。引越しのときは、とくに物の取り扱いに苦しめられますね。所持品がもっと少なかったら、時間と気力をこんなに使うことはなかったはずです。これからも引越しすることは確実なので、もっともっと持ち物を減らす必要があります。逆に言うと、引越ししない人は、物がなかなか捨てられないのかもしれません。
今日研究室のみんなとランチを食べに行きましたが、大遅刻してしまいました。研究室で11:30に会う約束だったのに、自宅で12:00まで寝ていました。そこからダッシュで研究室に向かいましたが、着いたのが12:30で、一時間も遅刻してしまいました。非常に申し訳ない気持ちになりました。これは僕にとってはかなり珍しいことです。アラームを2回セットしたのに、全く起きもしなかったのです。
原因は、変則的な睡眠スケジュールとカフェインです。まず午前1時に寝付いた後、一旦午前3時に起きて、家に来ていた妹を4時にタクシーで送り出しました。その3時から4時の間にお腹が空いたので、コカコーラZeroを飲みましたが、カフェインが大量に含まれていたので、目が冴えて、眠れなくなってしまいました。それで8時まで起きていました。8時に寝て、それで昼の12:00まで目を覚ますことはありませんでした。しかし、日々のリズムが狂うときは、信じられないミスを起こしやすいですね。
意識していませんでしたが、人との約束を守るためには、規則正しい生活が重要ということです。なので今後の対策は、できるだけ生活のリズムを保つということです。カフェイン飲料を飲まずに、すぐに寝られるよう考えておくべきでした。今後大失敗しないように、約束がある日は、いつもよりも生活のリズムを保てるよう心がける必要がありそうです。
アメリカのいいところは食料が豊富にあって、食べ物を分け与えることに対して懐が広いところです。
MITでは、何かイベントがあると、タダでご飯やお菓子が出ます。セミナーが昼にあるとランチになって、3時ぐらいにあるとお菓子、夜にあるとディナーになります。このイベントに、何か厳しい受付があるわけでもなく、参加資格も厳密には問われません。
MIT内のタダでご飯が食べられる場所の情報を配信しているメールマガジンもあるそうです。それらのイベントを渡り歩けば、食費が全くかからない生活も可能です。
また大量に注文したものが、余ることも多く、消費するために、余ったピザやケーキ、クッキー、チーズ、コーヒーなどがMITの廊下の机の上に置かれているのも頻繁に見ます。道行く人が何か食べているので、そこに食料があるのが分かります。先生が食べられなかった大量の食料が、研究室のキッチンに置かれているのもありふれた光景です。学生ですら、セミナーで食べられなかった大量のお菓子を置いていきます。
アメリカで、食べ物があんまりおいしくないかもしれないのと、太る可能性が増えることを除けば、気楽でいいですよね。他者に食料をあげることに関して、とても寛容です。
一方で、日本の大学では、何かを食べるのにもっと敷居が高いです。たまにタダのご飯が出るぐらいで、その頻度はもっと低いです。また僕は、日本には、「働かざるもの食うべからず」という思想があると感じています。何も貢献していない人は、食べてはいけないという潜在意識があります。廊下の上に、自由に食べてよいという食料が置かれているのを見たことがありません。珍しさのあまり、もし置かれていても、怪しくて食べられないですね。食べ物を分け与えるという点では、懐が狭いのかもしれません。
帰国も近づいているので、3ヶ月近く利用して、Netflixを退会しました。短い間でしたが、Netflixには、概ね満足しました。
Netflixのいいところは、3点です。オンラインDVDレンタルの特徴である、レアなDVDがそろっている点です。そして借りにくいDVDは殆どなく、新作以外は、リストに登録したDVDの一番上から順次発送されてくる点です。さらに1度に3枚借りられるプランで、月に$16.99なので、割安感がある点です。
Netflixを利用する上での問題は、配送と処理です。うまくタイミングを合わせないと、返却から次のDVDを受け取るまでにすごく時間がかかります。その理由は、アメリカの郵便が日曜日は全く配達と集配をやっていないのと、Netflixが土日は配送作業をしていないためです。例えば、金曜日に郵便ポストに投下すると、自宅のポストで受け取るのが、次の火曜日になります。
なぜなら
になるからです。
一方で、もし木曜日に郵便ポストに入れると、金曜にNetflixの発送作業、そして自宅のポストで受け取るのが土曜日となります。この木曜と金曜、ポストに返却する一日の差が、大きな差となって現れてきます。
この配送と処理の問題の欠点を差し引いたとしても、アメリカに中長期で滞在される際は、利用してみるのはお薦めです。北米版のDVDには、日本語の字幕と吹き替えはついておらず、意地でも英語で見て聞くしかないという状況で、英語の勉強にもなりますしね。
アメリカでは、大学院生のときにトップクラスの雑誌に、成果を2,3報載せた人は、大学で先生になれたりするようですが、大多数の人は、ポスドクを経験した後に、先生になります。そして先生になったとしても、いつ首になるか分からず、勝ち残るための厳しい競争が、十年以上続いていきます。
さてMITにいる友達が博士課程を終わった後、ポスドクで働こうとしていまして、色々と先生に問い合わせたり、ポスドクの給料を提供してくれる組織に、応募しています。まだ彼は博士号をとっていませんが、博士号をとる半年以上前から、すでに応募を始めています。
僕は、まず給料が気になってしまうので、その彼に、「アメリカのバイオ系のポスドクの給料はどのくらい」、と聞きました。年収3万~4万ドルと言っていました。僕はもっと高いことを期待していましたが、それだと日本円で年収300~400万円の勘定です。これを聞いて、お金の観点からは、アメリカにバイオ系の研究室にポスドクで行くのはためらいました。なぜなら、このアメリカのバイオ系ポスドクの給料と比較して、日本の工学系のポスドクの給料は、年に600万円ぐらいと、もっと高いからです。給料が低いのはかなりのモチベーションダウンですね。
僕の感覚としては、博士号を持っていて、それで300~400万円の給料だとすると、結構低いと感じます。なぜかというと、その給料で、ボストンで暮らすと、家賃でかなりの額を持っていかれて(一人暮らしすると月に15万円ぐらいかかる)、貯金もあまりできないからです。アメリカで産業界にいったら、もっと短く働いて、もっとお金が稼げますね。同期と賃金を比べたときに、自分一人だけ給料が低いと、ちょっと嫌になるはずです。これでは、アメリカ人で研究者になりたい人が減り、留学生が研究者になる構図になるはずです。アメリカで移民が止められないのは、安い給料で働いてもらう人を受け入れて、残りの層が楽をするためだと聞いたことがありますね。なるほど。
しかし近年では、その給与にも関わらず、バイオ系では、結構な数の人が、日本から、アメリカでポスドクになるために、渡米していると聞きました。その理由はおそらく3つあります。1つめは、ポスドクの供給過剰で、ポストの空きに対して、応募者が多すぎるから。2つめは、アメリカの方が成果を出しやすいから。3つめは、アメリカでの経験がアピールポイントになるからです。工学系からバイオ系には来ない方がいいと、複数のバイオ系の人に諭されるぐらいなので、結構競争が厳しい世界のようです。
楽しい仕事をしようと心がけるのも大事ですが、そろそろお金を優先することも大事に思えてきました。その両方が達成できる戦略が思いつけば、一番よいのですが、なかなか簡単にはいかないようです。
一応留学期間中に、目標としていたことができて、実験も一段落しました。今週中に結果が出たのでうれしい限りです。
今回の勝因は、
です。以上のことは才能じゃなくて、単に習慣の問題なので、物事がうまくいくように自分の習慣を直しただけです。しかし習慣的なことが、ものすごく効果的でした。
ようやく自分で目標を定義し、それに向かって改善を繰り返しながら、目標に到達するプロセスが身についてきました。自分で言うのもおこがましいですが、ここにきて、博士としての力がついてきたかなと思います。
今回はよく働きましたが、もっと考えるプロセスを磨いて身につければ、無駄な実験と働く時間をもっと減らし、より少ない手順で、求める結果にたどり着けるはずです。これは帰国後も改善していくべき課題です。
きちんとした投稿論文にするには、もうちょっとデータが必要ですが、今回の結果は、博士論文の1章分にはなりそうで、ほっとしています。このペースで1年間研究室にいたら、きちんとした投稿論文を2本ぐらいは書いて投稿できそうです。来るかどうか別として、ポスドクという身分でアメリカにきても、なんとかなりそうな感触をつかみました。大変よい留学になっていると思います。
賢い人に、どの分野なら勝てるかと考えていました。それで昨日歩いていたら、その(以前紹介した)賢い人に2人すれ違いました。僕はその人たちを気が付いて、ちょっとしたシグナルを送りましたが、なんとその人たちは全く僕の存在に気がつかず去っていきました。僕はそのとき、そうか、顔認識能力なら、賢い人にも勝てると思いました。
僕は顔を覚えて、それを認識する能力が高いという自負があります。一回でも5分以上話したことがあると、大体覚えてしまいます。でも他人は違うみたいで、僕が覚えていて、こちらから挨拶しても、素通りされたりします。また僕から話しかけても、向こうは覚えておらず、どこで会ったか話して、自己紹介する必要があったりします。こういうのを繰り返す内に、みんななかなか顔を覚えられないし、気が付かず通り過ぎるものなんだなあ、と認識するに至りました。
それで僕は、空間を認識する右脳的な考えの方が競争優位なのでは、と思い始めました。計算は割と得意な方だったので、今まで左脳的な考え方の方が得意だと思っていたのですが、本当に強みが発揮できるのは、実は右脳なのかもしれません。右脳を活かした仕事の進め方ができれば、トータルではあまり負けない気がしてきました。さてさてこれからが本番です。
MITの大学院生で、僕の友達の友達のBrian Chanに初めて会いました。知りませんでしたが、彼は折り紙の世界では、有名人らしく、日本でも名前を知られているようです。実はそんな人が、MITで、僕と同じ部屋に在籍していたのです。
Brianは日本に2回も行ったことがあり、日本好きだったのか、不思議な縁で、一緒に出かけることになりました。彼と、美術館(ICA)に行って、その後、チャイナタウンで夕食にも行ってきました。道中で、MacBook AirとかiPod touchを使って作品を見せてもらったり、折り紙を折る手順書のラフスケッチを見せてもらったりしました。その作品を作る手順は複雑で、Brianと同じことができるとは、露にも思いませんでした。一芸に秀でた人に会い、その分野の話を聞くのは、世界が広がってうれしいものです。
Boston界隈は、才能がある人と簡単に出会えて、毎日が刺激的で楽しいです。またいつかBostonに来るのもいいアイデアだと思い始めています。
折り紙アーティストBrian ChanのWebsite